おいおい、今度は総合区って、どうなんねん大阪!
こう言った疑問に答えます。
この記事の信憑性
元大阪市職員が都構想に携わった間に感じていたことを大阪市民の視点から解説します。
読者へのメッセージ
改革はいつの世も必要と思います。それが大阪市民のためになるのなら。
今回の総合区案は一体どうなるのか、大阪市民にメリットはあるのか、デメリットはなんなのか、市民の視点から解説します。
この記事では ・総合区と都構想の違い ・心配なことは ・大阪市民に選択肢はありません
について解説していきます。
総合区と都構想の違い
大きく違うところは大阪市が存続するという点。
この点は非常に評価できると思います。
やはり政令指定都市である大阪市の財源を大阪市のために使えるという点は評価できるでしょう。
しかし、大阪府市の条例で予算に踏み込んだことを盛り込む動きがありますね。
これだと、大阪府に舵を取られる恐れがあります。
特に広域行政は大阪府がやると都構想の時から維新が言ってましたから、そこは譲れないのでしょう。
広域行政とは、大阪府全体のことを大阪市のことも考えながら大阪府のためになることをしましょうということ。
例えば水道は大阪市独自の事業で取水から給水まで一貫して大阪市がやっていますから、他の市町村より安い料金設定でできてます。
防災も大阪市の予算で、各区にきめ細やかな防災対策を行なっています。
日々の訓練なども町会ごとに実施したり学校単位で実施したりと、地域に非常に密接な関係が必要な事業ですね。
隣の区のことははっきりいってわかりません。それは地域の人も職員も同じですね。
中央区の防災訓練のやり方、浪速区の防災訓練のやり方、大きくは違わなくても土地勘や地域の情報網を知っているか知らないかは災害時に大きなポイントとなることは間違い無いですね。そんな中、広域行政として大阪府が入ってきたら、誰が舵を取るのでしょう・・・
うまく舵取りができる土地勘を持った職員は・・・
その職員を動かすのは、総合区長となると、かなりやばい感じしかしません。
単純に3つくらいの区をまたにかけて、様々な問題点を吸い上げて即時判断を行なって采配を振るうなんて神業、誰ができますかね。
1区だけでも大変なのに。
命がかかっている防災や消防、水道というのは、きめ細やかな対策ができるのが一番ですからね。
大きな違いというのはなんといっても大阪市の財源が残るといったところのはずですが、これは条例の内容に大きく左右されそうです。
ほぼ都構想と同じなら住民投票はなんだったんでしょうね。
行政区が多くてきめ細かな対策ができないというのは、逆です。
行政区が大きくなればその分きめ細かな対策はできません。
心配なことは
この広域行政は大阪府が行うというのは、元大阪市職員としてはどうも引っかかって仕方ありません。
大阪市のことを大阪府に委ねる必要があるのか無いのか。
委ねたら大阪市民にどういったメリットがあるのかが見えてこないのです。
もちろん市会で十分な議論がされることを願うばかりですね。
府市間で調整して、何事も大阪市のためになることを、積極的に大阪市が舵をとってできる様な条例にすべきだと考えます。
大阪府に委ねるなんて、怖くてできませんよ。
大阪市民に選択肢はありません
とはいえ・・・
今回の総合区がどういった形になるのか、行政の仕組みを変えるだけなので市会で決議されれば決定、実施となります。
その議員を選んだのは大阪市民の皆さんです。
なので、民意と言われれば、勢力の強い政党が指揮をとるわけですね。
総合区になるかならないかは、市民が選べないだけに、市民にデメリットがたくさんなら、やめてほしいですが、総合区長として予算権限を持つというのは強みでもあります。
これまでは各区に予算があって局は区に予算配分をしていたわけです。元の予算が区にあるので、まあ、大きく変更は無理なんですが予算の範囲で決めることが可能でした。
総合区長になれば直接予算権限がおりるので、予算の確保交渉も全て行うことになります。
総合区の独自性がある意味競争に変わらないようにしてほしいですね。
どこの総合区が住民サービスが手厚いとかになると、大阪市であって大阪市でなくなってしまいます。
どのあたりまで権限を委譲して行くのか非常に大きな論点となりそうですね。
総合区と都構想の違い まとめ
ざっくり言えば同じ。
しかし、それも条例の内容によりけりです。
しかし100億も使って住民投票した民意って一体なんだったんでしょう。
待機児童も多いというのに、保育園の一つでも建てることできましたよね〜
市民のための行政機関となるよう、しっかりと議論の場と時間をもって、市民にわかりやすい政治をしてほしいですね。
時の政権を誰に託すかというのはとっても重要です。
大阪府の発展も大事ですが、まずは大阪市のことを第一に考えてほしいものですね。